2015年7月27日以前の記事
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京都老舗よーじや、ロゴ変更は「悪手」なのか ブランド戦略の成否は?(3/4 ページ)

SNS上で大きな賛否を呼び、「よーじやと言えばあの手鏡ロゴだ」「変えてほしくなかった」という声が少なくない。果たしてこのロゴ変更は悪手なのか?

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なぜ「ロゴを変える=悪手」と言われやすいのか? 他社事例から学ぶ

 ロゴ変更はどの企業にとっても大きな賭けであり、過去にも成功事例と失敗事例が存在する。

成功例:スターバックスのミニマルロゴへの刷新

 スターバックスは2011年に、サイレンを囲う「STARBUCKS COFFEE」という文字を外し、サイレンアイコンだけのシンプルなロゴに変えた。


スターバックスのロゴは少しずつシンプルに(ゲッティイメージズ、以下同)

 当初は「文字がないと分かりづらい」という声もあったが、長期的には店舗内装やパッケージと連動し、「コーヒー店」から「ライフスタイルブランド」への拡張を象徴する形となった。

 シンボル(サイレンのモチーフ)はしっかり継承しつつ、文字を削ることで洗練さを打ち出すことに成功したといえる。

失敗例:GAPの突然のロゴ変更

 アパレル大手のGAPは、2010年に長年親しまれた青い箱と白文字のロゴから、新しいロゴへ急きょ変更した。

 しかし顧客やメディアからの批判が殺到し、約1週間で旧ロゴに戻す事態となった。理由としては「なぜ変えたのか分からない」「安っぽく見える」「GAPらしさがなくなった」など、ブランド連想を大きく毀損してしまったことが挙げられる。


GAPのロゴは長く愛されており、ロゴ変更は「失敗」してしまった

 つまり、ロゴ刷新の必然性をしっかり顧客に伝えなかった点が最大の問題であった。

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