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ホームセンターはどこへ向かう? 新築減少時代の“次なる戦場”:小売ビジネス(1/3 ページ)
新築戸建て市場の縮小で需要減が見込まれている。そんな中、ホームセンター各社は都市型店舗の開発や農業・プロ向け市場への参入を進め、生き残りをかけた差別化戦略に乗り出している。
この記事は『小売ビジネス』(中井彰人、中川朗/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
カインズホーム、DCM、コーナン、コメリ、アークランド、ナフコ、などがホームセンターの大手銘柄なのですが、首都圏の中心部にお住まいの方にはあまり馴染みがないかもしれません。ホームセンターは、家回りの商品がなんでもそろう便利な店なのですが、地方や郊外のロードサイドに店舗が偏っているため、東京区部周辺ではあまり見かけません。
なぜかと言えば、家周り需要が大都市中心部ではあまりないからです。家の中のインテリア雑貨、家庭用雑貨、日用消耗品などはどこに住んでいても必要かもしれませんが、ホームセンターで広く売場を占めているのは、家を修繕、改装するための材料や工具、外構回り商品、園芸やガーデニング、ペット、カー用品などであり、広い庭付き一戸建てに住んでいる人が主要顧客となるため、地方、郊外がターゲットとならざるを得ないのです。
都道府県別に人口一人あたりのHC販売額を、統計データで比べてみると、地方ほど高く、大都市部は低く、最低は東京都ということになってきます。ちなみに、東高西低という傾向もあるのですが、これは除雪用品や冬用タイヤなど冬季対応需要が加算されるからです。また、家周り需要が最も大きくなるタイミングは、家の新築の時であるため、HC需要は住宅着工件数との関係性が高いこともわかっています。
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