インタビュー
なぜ「ボンタンアメ」は100年も変わらない? 1日60万粒も売れる、“たまに思い出す”チカラ(4/4 ページ)
昭和100年に100周年を迎えるボンタンアメ。派手な宣伝より“ときどき、ずっと”を信条に、味も製法も大きく変えず、懐かしさと安心感で世代を超えて愛され続けている。
時代や流行に左右されないお菓子を目指す
目先の売り上げや利益のために拡大路線に走る経営戦略も当然ながら否定されるものではない。しかし、「ときどき、ずっと」というボンタンアメの哲学は、時代を超えて愛され続ける商品の本質を示している。
新商品が次々と現れては消えていく現代の市場において、時代や流行に左右されないお菓子を目指し、あえて「変わらない」選択を貫くことが、100年のロングセラーを生んだ要因といえる。
セイカ食品によると、ボンタンアメのファン層は幅広い年代に分布しており、「家族の思い出の味」として世代を超えて親しまれている。
今後については、東北や北海道などのアピールの弱かったエリアでの訴求力を高めていく考えだ。「『これ、おいしいね』と言ってもらえる存在であり続けたい」(同社広報)という言葉に、次の100年も変わらぬ価値を提供し続ける決意がうかがえる。
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