コラム
エンジニア「35歳定年説」はもう古い 引っ張りだこのミドル・シニア層に共通するスキルとは?(2/4 ページ)
かつてエンジニアは「35歳定年説」がささやかれ、40代以降の転職は難しいといわれることも少なくありませんでした。しかし近年、IT転職市場において40〜50代=ミドル・シニア層の転職が活発化しています。なぜ、40代以上のIT人材が求められるのでしょうか。
40代が直面するキャリアの“分岐点”
同様に、40代以降のIT人材が転職を志す動きも加速しています。背景には、社会の高齢化といった構造的な変化に加え、「人生100年時代」を見据えたキャリアやライフスタイルの再設計に対する意識の高まりがあります。
実際、40代を迎えるタイミングで「これからのキャリアをどう築くべきか」と悩み、転職相談に訪れる人が多く見受けられます。企業からは管理職登用やマネジメント業務へのシフトを求められる一方で、現場で技術を磨き続けたいと考える人も少なくありません。
しかし現実は調整業務ばかりに追われたり、技術職としてとどまっても昇給や成長の機会が頭打ちになったりなど、ジレンマを抱えるケースが目立ちます。こうした状況を打開する手段として、転職によって新たな役割や評価軸を得ようとするのです。
子育て、介護、健康など、ライフスタイル上の転機をきっかけに転職を選択するケースも少なくありません。フル出社や「どれだけ残業したか」が評価に影響する会社では柔軟な働き方に対応しきれず、フレックスタイム制やリモート勤務、成果を重視する評価制度を導入する企業への関心が高まっています。転職は今や、単なる職場の変更ではなく、“生き方と働き方の再定義”ともいえる時代に入っているのではないでしょうか。
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