コラム
すかいらーくが最高益 外食産業の逆風の中で、好調な理由とは?(4/6 ページ)
すかいらーくHDが、第1四半期の決算を発表した。原材料費の高騰や人手不足という厳しいなかで、同期間としては過去最高益を出せた理由に迫る。
3つ目は、顧客体験価値の向上
効果的なプロモーション戦略とDXの推進も、すかいらーくHDの成長を加速させている。平野氏は、「販促媒体の選定が、うまくできるようになってきた」と述べた。その例として、折り込みチラシやSNSチラシで、顧客層に応じたクーポンを出し分けることで、ROIを向上させていることを挙げている。
特に注力しているのが、自社アプリを活用したクーポン戦略の高度化だ。2025年4月から、ガストでは需要の大きさや購買力に応じ、県ごとにクーポンを出し分ける「県別クーポン」を導入。クーポンの回収数は大きく変わらないものの、クーポン粗利率で約3割の改善を実現したという。今後は、店舗別や顧客別のクーポン出し分け機能の開発も進めている。このようなきめ細かいデジタルマーケティングが、収益性を伴った集客を実現している。
さらに、アプリでの電子レシート発行やポイントの宅配サイト展開、店舗での案内システムの本格導入など、顧客利便性向上と店舗運営効率化のためのDX施策が、2025年度第1四半期だけで140件行われたことも報告された。
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