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「dアカウントだけは勘弁」 ドコモによる住信SBIネット銀行買収に広がる不安の声(3/5 ページ)

住信SBIネット銀行がdアカウントとの連携を義務化したことで、ユーザーから「連携なら解約する」との強い反発が起きている。背景にある拒否感の理由と波紋の広がりを探る。

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SBI証券との連携はどうなる

 2つ目のユーザーの不安は、SBI証券との関係だ。住信SBIネット銀行の大きな魅力の一つは、SBI証券との強力な連携にある。

 「SBIハイブリッド預金」は、銀行口座の残高がそのまま証券取引の買付余力となるサービスだ。わざわざ証券口座に入金する手間がなく、売却代金も自動的に銀行口座に反映される。この利便性が、多くの投資家を引きつけてきた。

 ところが、ドコモは2024年にマネックス証券を子会社化している。会見では、この利益相反とも言える状況に質問が集中した。


SBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長(右から2番目)は、SBI証券と住信SBI銀行とのシナジー効果などを説明する

記者からの質問に答える北尾吉孝会長兼社長

 「公平かつ公正に扱うということで双方が合意したとのことですが、株を持っているドコモ側としては行動を縛られるようにも聞こえます」――記者からの指摘に、北尾吉孝SBIホールディングス会長兼社長は「決めるのはお客さま。どちらのサービスが良いか判断すればいい」と答えた。

 前田社長も「SBI証券を利用されているお客さまがたくさんいらっしゃる。この方々が不便になることは、まずあり得ない」と断言し、既存の連携維持を約束した。


住信SBIネット銀行の円山法昭社長

 住信SBIネット銀行の円山法昭社長は「SBI証券との提携関係は基本的に維持する。この強力なシナジー効果は今後も続けるということが、今回の枠組みで決まった最大のポイント」と強調した。

 しかし、ドコモがマネックス証券も推進していく立場にある以上、長期的にSBI証券との連携がどこまで優先されるかは不透明だ。

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