時価総額10兆円も視野 NEC社長に聞く「AIとセキュリティ」で目指す「次の5年」(3/4 ページ)
NECは、自社の強みをいかにして社会課題に生かしていくのか。組織再編によって、何をどう変えていくのか。森田隆之社長に聞いた。
グローバル市場で存在感を高める日本発IT企業の挑戦
――市場からの評価として、ここ数年の時価総額の伸びが顕著で、現在5兆円規模となっています。現状に対する感触と、2030年の時価総額についてどのようなイメージをお持ちかお聞かせください。
企業はゴーイングコンサーン、すなわち継続的に世代を超えて強くなり、価値を拡大していく存在であるべきだと考えています。2021年に中期経営計画を立てた際には、ようやく普通の会社並みになった感触がありました。現在はマーケット全体の株価上昇の流れにNECも乗っているため、現状の株価には将来への期待が含まれていると謙虚に受け止めています。
企業価値や時価総額はあくまで結果であり、目標そのものにはなりませんが、次のステップとしては2桁、すなわち10兆円規模を目指すべきだと私自身は考えています。その時に、どのような定性・定量両面での属性を備えた企業であるべきかを見定めることが重要だと感じています。
――グローバルに存在感を持つ日本国籍の企業として、2桁兆円の時価総額を目指すということについて、どのようにお考えでしょうか。
企業価値はあくまで結果であり、私は以前から「企業には国籍がある」と申し上げてきました。NECは防衛・宇宙、通信インフラといった日本のデジタルインフラを支える役割を担っています。日本とともにもう一度再成長を実現し、その力を生かしてグローバルIT領域でプレゼンスを高めていきたいと考えています。
ただし、IT市場は非常に大きいため、海外でIT全体を強くする必要はありません。特定のバーティカルや領域で尖った強さを持つ日本国籍の企業となり、経済安全保障をはじめとする領域で存在感を発揮していきたいと思っています。その結果として2桁兆円規模の企業価値を実現できれば、非常にうれしいことだと考えています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
NEC社長に聞く「成長戦略と人材変革」 ブルーステラ発足1年の課題は?
NECの価値創造モデル「BluStellar」(ブルーステラ)が、発足から1年を迎えた。この1年、BluStellarでNECはどのように変わったのか。BluStellarの進捗状況はどうなのか。森田隆之社長に聞いた。
NECの“眠らない要塞”に潜入 サイバーセキュリティ事業を強化したワケ
NECは、「.JP(日本のサイバー空間)を守る」をスローガンに、日本のデジタルインフラの安全性を確保するため、サイバーセキュリティ事業を強化する。
日本を守るには「国産AIが必須」──NEC社長、サイバーセキュリティ事業強化を熱弁
NECは、日本のデジタルインフラの安全性確保に向けて、サイバーセキュリティ事業を強化する。5月8日に開催したNEC サイバーセキュリティ事業説明会(住所非公表)で森田隆之CEOが発表した。
「NECのイベント」に富士通社員も登壇 オープンイノベーションに本腰を入れたワケ
NECが、オープンイノベーションに本腰を入れている。NEC Open Innovation Nightには富士通の社員も登壇。同社の取り組みの真意に迫る。
大手で進む出社回帰 NECは「リモート可→チーム出社率40%」をどう実現したのか
大企業を中心に、コロナ禍でリモートワーク導入が大きく進み、一部では生産性の低下を指摘する声も出てきた。NECではどのように働き方の変革を進めているのか。同社カルチャー変革統括部の担当者に聞いた。
NEC社長に聞く「生成AIとセキュリティの関係」 真のAIエージェントとは?
NECの森田隆之社長に、生成AI競争での同社の強みや、AIエージェントへの見解を聞いた。
NECは生成AIでどう変わる? トランプ政権誕生の影響は? 森田社長に聞いた
2024年、生成AIは企業の業務ツールへの導入が進んだ。2025年はどう変わるのか。NEC森田隆之社長に、生成AI開発の狙いや、トランプ政権誕生の影響など今後の見通しを聞いた。
AI競争は「Googleの圧勝」で終わるのか? Gemini 2.5 Proの衝撃
米国のテック系人気ユーチューバーの何人かが、こぞって「AI開発競争はGoogleが勝利した」という見出しの動画をアップしている。これでGoogleの勝利が決定したのかどうか分からないが、少なくともOpenAIの首位独走の時代は終わったのかもしれない。