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「聴く力」がないリーダーたち 部下に話が伝わらない原因は?(4/4 ページ)
マネジメントを初めて経験する方にとって、新しいメンバーとの関係構築は大きな挑戦です。リーダーとしての思いを伝えようとあれこれやってみたものの、手応えがなく困った経験はありませんか?
相手の期待に沿った「話し方」をする
さて、今回は「傾聴」がテーマではありますが、最後に少しだけ「話す」方のテクニックにも触れさせてください。紹介するのは、グライスの4つのルール「協調の原理」。話しているとき、聞いている方は以下の4つを期待している、というものです。
質:真実を望み、適切な根拠がないことを言わない
量:自分がその時点で初めて知る情報を望み、必要以上の情報を与えない
関係:こちらに関係がある内容と論理的な流れがあること
様式:適度に簡潔に、順序立てて明瞭に話すこと
要するに、うそをつかないで、話題に沿った話をし、長すぎず、短すぎず、順序良く簡潔に話すということです。
当たり前と言えば当たり前。しかし、これも自分本位になってしまうと容易に崩れてしまうものです。興味がない話を延々と聞かされることほど、苦痛なこともないでしょう。ですが、知らず知らずのうちに相手に行ってはいませんか?
相手をどれだけ理解し、また理解しようとし、尊重し合うか。リーダーにおいて必要な「傾聴」とは、自分自身だけでなく、チームメンバー一人一人の声に耳を傾け、共に成長し、目標に向かって歩んでいくことだと考えます。
異なる視点や感受性を認識し、受け入れることで、私たちはより深いつながりを築くことができます。それこそが私たちが人として成長し、より豊かな人間関係を築くためのカギなのです。
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