コラム
“儲かる飲食店”は何が違う? レストラン経営の数字と現実:『レストランビジネス』(1/4 ページ)
レストラン経営には多くのコストと工夫が伴う。開業に必要な資金や手続き、売上構造、利益を左右するFL比率、立地選びのポイントまで、飲食店のリアルな実態を数字とともに解説する。
この記事は『レストランビジネス』(東龍/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
飲食店は多くの人にとって身近な存在ですが、経営の実態はあまり知られていません。都心か郊外かで家賃や人件費は変わりますが、一般的な飲食店のコスト比率は表の通りです。
レストランでは、高級食材を使用したり、ソムリエが必要であったり、キッチンやサービスのスタッフに高いレベルが求められたりします。そのため、コスト比率は食材費と人件費が高くなります。
食材費と人件費が売り上げに占める割合は、「FL比率(Food and Labor Ratio)」と呼ばれています。適正値は55〜65%ですが、客単価によって異なります。
必要なホールスタッフの人数は4テーブルに1人、もしくは客席数を8か16で割った人数です。キッチンスタッフの人数はホールスタッフと同程度が基本ですが、レストランでは料理の工程が複雑になるので、キッチンスタッフのほうが多くなる傾向にあります。
飲食店の売り上げは、次のように算出されます。
売り上げ=客単価×客数
客数=客席数×客席稼働率×回転数
月の売り上げを店舗の坪数(1坪=約3.3平方メートル)で割った坪月商が20万円であれば一般店、30万円で繁盛店、50万円で怪物店と言われます。
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