コラム
“儲かる飲食店”は何が違う? レストラン経営の数字と現実:『レストランビジネス』(2/4 ページ)
レストラン経営には多くのコストと工夫が伴う。開業に必要な資金や手続き、売上構造、利益を左右するFL比率、立地選びのポイントまで、飲食店のリアルな実態を数字とともに解説する。
客単価か客数を増やす
売り上げを伸ばすには、客単価か客数を増やすしかありません。客単価を上げるには、注文数を増やす努力も必要ですが、主に値段を上げることになります。リピーターが離れたり、新規客が入りにくくなったりする可能性があるので、覚悟が必要です。
客数を増やすには、客席数か回転数を増やします。しかし、満席にならないのに客席数ばかり増やしても、居心地が余計に悪くなるだけで意味はありません。客席稼働率や回転数を上げることが命題となり、空いているテーブルをつくらないようにアレンジしたり、2部制にしてコントロールしたりします。
飲食店における売り上げの内訳はフードが60〜70%、ドリンクが20〜30%、デザートが5〜10%ですが、業態によって異なります。レストランでは、フードが70〜80%を占めていますが、お酒がペアリングされたり、ボトルのワインや四号瓶の日本酒がオーダーされたりすると、ドリンクの売上比率が高くなります。
クレジットカードなどキャッシュレス決済は手数料が大きな悩みどころです。手数料はクレジットカードであれば3%台、ペイペイや楽天ペイなどのQRコード決済であれば2%程度となります。利益率が5〜10%であることを鑑みると、手数料の負担は決して小さいものではありません。
ただ、キャッシュレスのほうが客単価は上がります。最近では現金を持ち歩かない人も多いので、支払いがキャッシュのみというレストランは敬遠されがちです。
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