コラム
“儲かる飲食店”は何が違う? レストラン経営の数字と現実:『レストランビジネス』(3/4 ページ)
レストラン経営には多くのコストと工夫が伴う。開業に必要な資金や手続き、売上構造、利益を左右するFL比率、立地選びのポイントまで、飲食店のリアルな実態を数字とともに解説する。
レストラン開業までの流れ
もしも、レストランをオープンするとしたら、作業は大まかに分けて、開業計画、店舗工事、メニュー開発、食器・備品の用意、スタッフの準備、プロモーションに分類されます。標準的なスケジュールでは、1年間かけてオープンする流れになります。
レストランを開業するためには、各種届出が必要になります。食品衛生責任者を選定し、自治体の保健所から食品衛生法に基づく「飲食店営業許可」をとったり、消防署に「防火対象物使用開始届出書」や「防火対象物工事等計画届出書」を提出したりしなければなりません。収容人数が30人以上であれば、防火管理者も置く必要があります。
一般的なレストランは該当しませんが、バーなどお酒が中心の業態で0時から6時に酒類を提供するのであれば「深夜酒類提供飲食店営業開始届」、風俗営業の接待飲食等営業に該当すれば「風俗営業許可申請」を警察署に届け出なければなりません。
最初の立地選定は重要で、商業施設のテナントや路面店、空中店舗(ビルの2階以上にある店舗)や地下店舗によって特徴が異なります。家賃は売り上げの10%くらいが適正なので、売り上げは賃料の10倍を目指さなければなりません。
商業施設のテナントは、賃料や共益費が高い代わりに、集客力があります。駐車場、設備、セキュリティが整っており、施設全体でイベントやプロモーションを実施します。営業日や営業時間などの制約があります。
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