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無料AIが「読みたくなる資料」を爆速生成 Webサイトまで作ってしまう、Manusの実力その悩み、生成AIが解決

中国発のAIエージェント「Manus」は、リサーチやデータ分析、スライド生成、Webサイトの構築などができるツール。「情報をリサーチしてまとめ、Webサイトとして公開する」という一連の流れを短時間で簡単に行えるようになる。

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連載:その悩み、生成AIが解決

アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。

Q. チームメンバーに知っておいてほしい情報をAIでリサーチして共有したものの、読んでもらえません。どうすればもっと読まれるようになりますか?

 AIの進化で情報のリサーチは容易になったが、単にデータをまとめただけの資料では、読み手の関心を引くことはできない。重要なのは、情報の見せ方を工夫し、相手が自然と読みたくなる形で提供することだ。

 中国発のAIエージェント「Manus」は、リサーチやデータ分析、スライド生成、Webサイトの構築などができるツール。「情報をリサーチしてまとめ、Webサイトとして公開する」という一連の流れを短時間で簡単に行えるようになる。


Manusのメイン画面。さまざまなタスクをチャット上での指示で簡単に実行できる

著者プロフィール:酒井麻里子(さかい・まりこ)

ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。


Webサイトまで構築してしまう「Manus」の実力

 まずはサイトに掲載する情報をリサーチする。リサーチ機能はプロンプトに応じて自動で適用されるので、まずは以下のように調べたいことを指示すればよい。

プロンプト

「生成AIの進化とビジネス活用にあたってのポイント」というテーマで、6ページ構成のWebサイトを作成するためのリサーチと構成案の作成をしてください。

対象は企業の管理職やチームリーダーで、生成AIの業務活用推進を後押しすることが目的です。

情報源には信頼できる国内外の技術系ニュースサイトや調査会社のレポート、公的機関の発表などを使用し、2025年現在の最新情報を盛り込んでください。

 リサーチが開始されるとウィンドウ右側にブラウザ画面が現れ、AIがブラウザを操作して検索を実施。完了するとリサーチ結果が表示される。


リサーチ結果は画面右側に表示されるほか、ファイルとしてダウンロードも可能

 続いて、リサーチした情報をサイトに掲載する形に整理していく。以下のプロンプトで、全6ページ分のテキストと図版を生成した。

プロンプト

作成した構成案に基づき、Webサイトの各ページに掲載するテキストと、内容を視覚的に分かりやすくするための図版を作成してください。

文章は各ページ800〜1200字程度、図版は各ページ1〜3点としてください。

 図版の内容やテイストについては指示をしていなかったにもかかわらず、生成された図版には統一感があり、画像内の英語テキストもおおむね正確だ。


6ページ分のテキストと画像が一気に生成された

 これで素材がそろったので、これらを使ってサイトを構築していく。

テキスト指示だけでWebサイトを構築

 続いて、サイトのデザインや取り入れたい要素などを指定して、「Webサイトを構築してください」と指示する。

プロンプト

作成した全6ページ分のテキストと図版を使用して、Webサイトを構築してください。

青を基調としたすっきりとした配色で、テキストと画像をバランス良く配置します。

また、積極的に内容を読みたいと思っていない人でも、楽しく閲覧できるしかけを入れてください。

 途中で「ManusにこのWebサイトを公開でデプロイすることを許可しますか?」のメッセージが表示されたら「このタスクを許可」をクリックして先に進めればよい。サイトが完了すると「訪問」ボタンが表示される。


サイトの構築からWeb上での公開まで、AIが自動で進めてくれる

 指定したとおりに6ページ構成のサイトができあがった。アニメーションを使った表示も取り入れられている。


生成されたWebサイト。スマホからも見やすいレスポンシブデザインになっている

 気になる箇所があれば、サイト上のボタンから「編集モード」に切り替えてテキストを直接編集したり画像を差し替えたりすることも可能だ。また、サイトの内容や構成に対してManus上で追加指示を加えることもできる。


サイト内のテキストは直接手動で修正や追記も可能

 一般公開を前提としたサイトを作るなら、ここからブラッシュアップが必要になりそうだが、限られた範囲内での情報共有を目的とするなら十分といえるクオリティだろう。


生成されたサイトの各ページ。レイアウトなども工夫されている

 Webサイトは「一般に広く情報を公開するために作る」というイメージが強いが、AIで手間をかけずに作れるようになった今、チーム内など限定された範囲での情報共有手段としても大いに活用できる。テキスト中心の資料では伝わりにくい情報も、視覚的に整理されたWeb形式なら格段に読まれやすくなる。そんな情報の見せ方の変革こそが、「資料が読まれない問題」を解決する鍵となるはずだ。

この記事を読んだ方に AI活用、先進企業の実践知を学ぶ

ディップは、小さく生成AI導入を開始。今では全従業員のうち、月間90%超が利用する月もあるほどに浸透、新たに「AIエージェント」事業も立ち上げました。自社の実体験をもとに「生成AIのいちばんやさしいはじめ方」を紹介します。

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