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「PARM」はなぜ売れ続ける? 原点は“2つのアイス”にあった(1/3 ページ)
発売から20年を迎えた森永乳業の「PARM」が、前年比107.7%、年間売上200億円超えという成長を続けている。なぜこれほどまでに長く支持されているのか、その裏側を探った。
森永乳業が展開するバーアイス「PARM(パルム)」の売れ行きが好調だ。2024年度には年間売上が200億円に達した。シリーズ全体の年間出荷本数は約3億7000万本(2024年度)で、発売初年度の2005年と比べて出荷金額は10倍以上に拡大している。なぜ、これほどまでに支持され続けているのだろうか?
成長の背景には、まず市場全体の拡大がある。日本アイスクリーム協会によれば、2024年度のアイスクリーム販売金額(メーカー出荷ベース)は6451億円で過去最高を記録した。夏の猛暑に加え、暖房の効いた室内で食べる「冬アイス」など、季節を問わない消費スタイルの広がりが追い風となった。
猛暑が続くと「ガリガリ君」のようなさっぱり系アイスが好まれるかと思いきや、実際にはPARMのような濃厚系アイスの需要も伸びているという。森永乳業のマーケティング担当者によると、猛暑が続くことで冷房が効いた室内で長時間過ごすことが多くなり、「アイスクリームやアイスミルクのような濃厚な味わいのものを選ぶ傾向が出てきた」のだそうだ。
加えて、これまでのチョコレート菓子への需要が、夏の暑さによって冷たいチョコ系アイスであるPARMに流れているのではないかと同社は分析している。
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