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「PARM」はなぜ売れ続ける? 原点は“2つのアイス”にあった(2/3 ページ)
発売から20年を迎えた森永乳業の「PARM」が、前年比107.7%、年間売上200億円超えという成長を続けている。なぜこれほどまでに長く支持されているのか、その裏側を探った。
ある2つのアイスから誕生したPARM
PARMが発売されたのは2005年。当時は、アイスといえば子どものおやつという印象が強かったという。しかし少子高齢化が進む日本市場では、子どもだけをターゲットにするには限界がある。そこで森永乳業が目を付けたのが、「大人が自分へのごほうびとして楽しめるアイス」だったという。
同社には既にカップタイプの「MOW」や、一口タイプの「ピノ」があったことから、新たにバーアイスの開発に着手。伸びしろがあると見込まれた「チョコレートバーアイス」市場を狙った。
開発チームが重視したのは、従来の「パリパリのチョコでコーティング」したタイプとは異なる食体験だった。食べる際にチョコがはがれ落ちたり、口の中で先にアイスだけが溶けたりしないような商品を目指した。
その際に参考にしたのが、「ピノ」の“チョコとアイスの一体感ある口溶け”と、「MOW」の“コクとキレ、組織の滑らかさ”だ。これらを融合させた、“いいとこ取り”こそがPARM誕生の鍵となったのだ。
開発にあたっては、チョコは人肌の温度で溶けるように設計。バニラアイスの部分は乳業会社ならではの知見を生かし、チョコとの相性を重視して成分を調整した。
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