逆ギレを繰り返す「モンスター部下」に、上司が今すぐ使える“ウマい”切り返しとは?(1/4 ページ)
もしあなたの部下が、突然モンスター化してしまったら……。逆ギレばかりしてきたり、指示を無視したり、手に負えなくなってしまったらどうすればいいのだろうか。今回の記事では、部下がモンスター化してしまったときに有効な“うまい切り返しのフレーズ”を紹介する。
この記事は、『部下からの逆パワハラで“もう無理”と思ったときに読む本 悩める上司への処方箋』(加藤京子著、日本能率協会マネジメントセンター)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
もしあなたの部下が、突然モンスター化してしまったら……。逆ギレばかりしてきたり、指示を無視したり、手に負えなくなってしまったらどうすればいいのだろうか。今回の記事では、部下がモンスター化してしまったときに有効な“うまい切り返しのフレーズ”を紹介する。
通常、企業や組織にはハラスメント防止のためのルールやガイドラインがあるはずです。こうした基準と照らし合わせるのも一つの方法です。「これはおかしいな」と思ったら、声を上げることをためらわないでください。実は、声を上げられずに、我慢している人がたくさんいるはずです。
この記事では、「その場で切り返すフレーズ」を紹介します。
ここでは、図表のC内の「境界線をつくる」「結節点をみつける」について解説します。
境界線をつくる
ここでは「境界線をつくる」と表現していますが、相手の怒りの感情を丸腰で受けないようにするために「位置を取る」というイメージでいてください。よく「相手に振り回されないようにすることが大切」というアドバイスを耳にしますが、これは、「相手との距離を取る」ということ、つまりあなた自身が「安全圏」に移動するという意味です。
モンスター社員はあなたの時間を消費し、不快な感情を抱かせようとしているかもしれませんが、あなたは、それを「達成させないこと」です。そのために境界線をつくります。
最初のスタンス
一方的に攻撃されているあなたは、部下の気持ちが分からないのに「分かったふり」をする必要はなく、自分の気持ちに蓋をして「相手に合わせる」必要もありません。例えば、次のように考えてみてください。
感じ方は、もともと違っている、を出発点にしてください。まず、
(a)無理して部下に共感しようとしない
もちろん、相手の立場に沿って同じ目線で考えようとすることは大切です。しかし、共感は、「気持ちまで同じにする」ことではありません。所詮、その人の気持ちは、その人にしか分からないのです。ただし、
(b)相手の怒っている状態、悩んでいる状態は理解するようにする
「大変だったんだね」「そういうことで悩んでいるんだね」と状態に理解を寄せることは、できるはずです。ここで留めてください。部下の置かれている状況はどういうものなんだろう。部下の立場だったらこう考えるかもしれないな、と推測し、それを言葉にします。
この(a)共感と(b)理解を混在してはいけません。無理して(a)をするとそれは「迎合」になります。あくまで、(b)に留める、そういう意味での「オトナの境界線」です。
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