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“迷宮化”が進む新宿駅 人々がまともに歩けるのはいつなのか(2/3 ページ)

行くたびに導線が変わるほど、長期間にわたって工事が行われている新宿駅。その完成はいつになる予定で、どんな姿になるのだろうか?

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「新宿グランドターミナル」計画で、西口はこう変わる

 新宿西口の地上エリアは、車にとっては便利な一方で、歩行者には不便で移動しづらい場所となっている。わずかな距離を移動するだけでも、大きく遠回りを強いられることが少なくない。

 こうした状況を改善するため、線路上の空間にデッキが整備される予定だ。周辺の建物とも接続することで、歩行者が行き交い、ゆとりを持って過ごせる空間が新たに整備される。


線路上の空間にデッキも設けられる(出典:新宿区の公式ウェブサイト)

 さらに、地下に光を取り込むため、広場の中心に大きな吹き抜け(ボイド)が設けられる。これにより、地下空間にも自然光が届き、明るく開放的な雰囲気が生まれる。

 バスやタクシー乗り場は、このボイドの南北に配置され、人と公共交通がスムーズに接続できるようになる予定だ。また、西口駐車場の出入口を移設し、駅前広場に流入する車両を減らす。これに加えて、荷さばき車が利用できる新たな駐車場出入口を整備しつつ、一般車の乗降スペースも確保することで、交通の円滑化と利便性の両立を図る。


再整備が進む新宿西口エリア(出典:ゲッティイメージズ、撮影2025年)

 一方、地上部では歩行者を優先する広場が整備される。建物の敷地に歩行者空間が設けられ、広場と建物が向かい合う配置となることで、視認性や開放感が高まる。

 工事により導線が目まぐるしく変わっている西口地下エリアも、大きく生まれ変わる。西口の地下広場は、東西を結ぶ地下通路と接続され、歩行者がよりスムーズに行き来できるようになる。その実現のため、これまで地上と地下をつないでいたループ状の自動車ルートは撤去される予定だ。

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