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「東京―大阪」偏重に一石 西日本が仕掛ける新しい観光動線(2/4 ページ)

閉幕まで約1カ月となり連日盛況の大阪・関西万博をきっかけに、訪日客を兵庫県から九州までの西日本に呼び込もうと、自治体や企業が連携し「西のゴールデンルート」を打ち出している。

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産経新聞

万博閉幕後も継続

 政府観光局によると、今年1〜6月の訪日客数は前年同期比21%増の2152万人で過去最高を更新。観光庁が発表した1〜6月の訪日客の消費額(速報値)も過去最高の4兆8053億円だった。

 一方で、欧米豪の訪日客が「ゴールデンルート」と呼ばれる東京−大阪間に集中し、他地域は恩恵を受けられていない実態がある。観光客の集中が地域住民の生活に悪影響を及ぼすオーバーツーリズム(観光公害)も富士山や京都のある東京−大阪間で深刻化しており、西のゴールデンルートへの誘客で緩和が期待されている。

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 専用サイトでは観光のモデルルートや各地の観光情報を掲載し、予約ページとリンクして簡単に予約することができる。モデルルートは訪日リピーター向けに2週間程度の「ロング」と、気軽に足を運んでもらえる3〜4日の「ショート」を作成した。

 ロングは「新幹線を軸に巡る関西〜九州横断」や「九州〜四国〜関西まで海を渡る瀬戸内海横断」など3種類。ショートは、広島と長崎の被ばく地を訪ねる「平和を考える」や、大分などの温泉地を巡る「酒どころや温泉地で紡がれる食文化に触れる」など8種類となっている。

 8月27日には万博会場でPRイベントを開催。万博をきっかけに取り組みを知ってもらった上で、観光の格差是正に向けた活動を万博閉幕後も続けていく考えだ。

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