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「東京―大阪」偏重に一石 西日本が仕掛ける新しい観光動線(4/4 ページ)
閉幕まで約1カ月となり連日盛況の大阪・関西万博をきっかけに、訪日客を兵庫県から九州までの西日本に呼び込もうと、自治体や企業が連携し「西のゴールデンルート」を打ち出している。
「外国人目線」徹底を アジア太平洋研究所研究統括・稲田義久氏
政府はオーバーツーリズムを防ぐため地域が一体となって取り組む事業を補助する「先駆モデル地域」を選定している。大阪・関西万博の来場者に会場外のイベントや施設の訪問を促す「拡張万博」の観点からも、西日本の広域連携による観光振興策は評価できる。
海外の旅行事業者は、観光の魅力を伝えるのに重要なのは観光地がしっかりとしたテーマ性を持つことだと強調する。西のゴールデンルートでは「神楽」や「平和」などのテーマが取り込まれている。
観光の周遊ルートを考えるにあたり、「外国人目線」を徹底し、ターゲットとする欧米豪の観光客が何を求めているのか当事者の立場で検討することが重要だ。
外国人目線で見れば、広域周遊にとって近接性や利便性の優先順位は高くないかもしれない。一方でイノベーション(技術革新)を活用し、移動手段の予約や決済などを一体的に提供する次世代交通サービス「MaaS(マース)」はさらに進化させる必要がある。
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