「ホームランバー」銀紙パッケージ終了 65年で変わったこと、変わらなかったこと:元祖「当たり付き」アイス(2/3 ページ)
協同乳業の「ホームランバー」が発売65年を迎え、長年親しまれた銀紙パッケージの生産を終了した。味や当たりくじの楽しさは変わらず、デジタル化や新商品展開でブランド価値の維持・向上を図る。
発売65年で銀紙パッケージの生産を終了
ホームランバーの売り上げは、65年の歴史の中で浮き沈みはあったが、近年は猛暑の影響もあって順調に伸びているという。「今では年間で7000万本以上売れており、市場全体の拡大とともに売り上げも伸び続けている」(坂本さん)
そんな中、2025年8月をもって、銀紙パッケージの生産を終了した。理由は、主な販売場所である駄菓子屋の数が減っていることだ。
銀紙パッケージは、かつて駄菓子屋でよく売れていた。しかし、時代の変化により販売場所が減少し、供給量の確保が難しいとの判断になった。また、製造機械も老朽化しており、新調しようにも取り扱う業者がいないという事情もあった。
終了の発表後には、「ホームランバーといえば銀紙パッケージだったので残念だ」という声が届いた。長年親しまれてきたパッケージだけに、思い出としての価値を感じる人も多いようである。
2025年9月時点の主なラインアップは、箱入りのマルチパック2種類だ。加えて、春夏には季節限定の商品も展開しており、販売チャネルはスーパーや量販店が中心である。
近年の取り組みとして、2023年から当たりくじの「ヒット賞」をLINEを活用したデジタルキャンペーンに移行した。さらに2025年9月からは「ホームラン賞」もデジタル化し、LINEから応募できるようにした。これにより、従来の抽選応募のように結果を待つ必要がなく、その場で当たりか外れかが分かる仕組みとなっている。
以前は、当たりスティックを封筒に入れて抽選応募する方式であった。しかし、応募者からは「すぐに当たるかどうか分からない」「面倒だ」という声が寄せられていた。そこで、LINEを使ったデジタル応募を導入したことで、応募後すぐに結果が分かるようにした。今後は、景品のバリエーションを増やすなど、さまざまな展開を計画している。
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