インタビュー
「ホームランバー」銀紙パッケージ終了 65年で変わったこと、変わらなかったこと:元祖「当たり付き」アイス(3/3 ページ)
協同乳業の「ホームランバー」が発売65年を迎え、長年親しまれた銀紙パッケージの生産を終了した。味や当たりくじの楽しさは変わらず、デジタル化や新商品展開でブランド価値の維持・向上を図る。
「ホームランバー」ロングセラーの理由
発売から65年たっても、ホームランバーの人気は衰えていない。では、ロングセラーの理由は何であろうか。
担当の坂本さんは、理由として2つを挙げる。(1)友人や家族みんなで食べられる定番の味わいであること、(2)当たりかどうかの結果を楽しめること、である。
味だけでなく、当たりの景品も時代の世相を反映したものを提供し続けている。「子どもがわくわくするものは何か。味と景品については、担当者が頻繁に議論を重ねている」と坂本さんは話す。
引き続きファミリー層をメインターゲットとし、「子どもはもちろん、誰が食べても子ども心に戻れるおいしさと楽しさを提供し続ける」(坂本さん)という。味や体験を通じて親子のコミュニケーションを促すことで、ブランドのファン層を広げ、長期的な顧客維持につなげる狙いである。
ホームランバーは、単なるアイスの販売にとどまらず、体験価値を提供することで商品力とブランド価値を高める戦略を採っているのだ。
今後、どのようなフレーバーや商品が登場するのか。5年後の70周年に注目したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
北九州のソウルフード「資さんうどん」 なぜ関東で行列ができるのか
2024年12月、北九州のソウルフード「資さんうどん」が関東に進出しました。千葉・八千代の1号店には行列ができ、いまも話題を集めています。なぜ人々を引きつけるのでしょうか。
ドンキ「152円ビール」じわり人気 “地味過ぎる”見た目になった深いワケ
ドンキのPBビール「ド」シリーズがじわじわ売れている。モノクロのシンプルなデザインと1本152円の低価格で、若年層やライトユーザーを中心に支持を広げているようだ。
なぜラーメン二郎は信者を生むのか 支配と服従がもたらす“中毒性”の正体
ラーメン二郎府中店がXに投稿した「食事は20分以内」の“お願い”が話題になっている。「客を支配している」と批判する人もいるが、むしろ日本では今後そうした店舗が増えていくのではないか。その理由は……。

