インタビュー
森永の「板チョコアイス」はなぜ消え、なぜ売上倍増で帰ってきたのか?(1/5 ページ)
一度販売休止した森永の「板チョコアイス」が復活している。通年販売や限定フレーバー、コラボ戦略で認知拡大を果たし、直近5年で売上は2.4倍に。人気再燃の背景を探る。
発売から30周年を迎えた森永製菓の「板チョコアイス」(参考小売価格216円)が人気だ。2024年度の売り上げは過去最高を記録し、2025年度も第1四半期の時点で、森永製菓の主力4商品(冷菓事業)の中で最も売り上げを伸ばすなど、好調を維持している
1995年に「夏に食べられるチョコレート」として誕生した板チョコアイスは、パキッと割れるチョコレートと、滑らかなバニラアイスを組み合わせた商品だ。
直近5年間で売り上げが2.4倍に拡大するなど、好調な売れ行きを見せている。その背景には「販売の通年化」「季節限定商品の展開」「プロモーション戦略」の3つの要因がある。2020年の通年販売をきっかけに、限定商品の投入と人気コンテンツとのコラボレーションを積極的に展開し、認知拡大と新規顧客の獲得につなげた。
いまや同社を代表するブランドに成長した板チョコアイスだが、販売休止に追い込まれた過去がある。1997年から売り上げが縮小し、2002年春から2003年春にかけて販売を休止していた。
その要因の一つが、1998年に実施したパッケージ変更だ。食べやすさを重視して箱からフィルムに変更したところ、「板チョコみたいなアイス」という訴求が弱くなり、他のチョコ系アイスと比べた際の独自性が失われた。
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