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ドンキでキャリーケースが売れるのは、なぜ? 夜に買う人の行動パターンインタビュー劇場(不定期公演)(1/6 ページ)

ドン・キホーテのキャリーケースが好調だ。売り上げが伸びていて、直近の数字を見ると、年160億円ほど。その理由を取材すると……。

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 ドン・キホーテ(以下、ドンキ)の店内をぐるぐる回っていて、ここ数年ずっと気になっていることがある。キャリーケースの売り場がどんどん広くなっているのではないか、という点である。

 ご存じのように、ドンキの売り場レイアウトは、店舗によって大きく違う。コスメをたくさん扱っているところもあれば、アパレルがズラリと並んでいる店もあれば、アルコールがひしめきあっている場所もある。多くの商品は、いわゆる“圧縮陳列”によって、天井近くまで積み上げられている。


ドンキのキャリーケースが好調(出典:ゲッティイメージズ)

 「空白のスペース=機会損失」となるので、同社は「できるだけ高く積み上げよう」といった方針を掲げているわけだが、キャリーケースはちょっと違う。壁沿いに並べる場合は、2〜3段に積むこともできるが、それ以外のところでは基本的に平置きである。つまり、キャリーケースを並べれば並べるほど、空白ができてしまうので、もったいない……はずである。

 にもかかわらず、筆者がドンキの店舗をいくつか回ったところ、いずれもたくさん平置きしていた。ということは、スペース効率が悪いにもかかわらず、それを上回る売り上げがあるのではないか――そんな仮説が浮かんだのだ。

 ドンキの広報担当者に尋ねたところ「直近の売り上げは、年160億円ほどでした(PPIH全体)。コロナ前と比べて、2倍ほど伸びています」とのこと。個人的に「ドンキ=キャリーケース」のイメージがあまりなかったが、なぜここまで売れているのか。


フロントドアオープンキャリーケース(出典:ドン・キホーテ、以下同)

 また、売り場をよく見ると、個性的な商品がいくつか並んでいる。折りたたんでぺっちゃんこにできるタイプや、推し活にぴったりのデザインなど。キャリーケースのデザインは、ベーシックなモノが多いのに、なぜとんがった商品を開発するのか。

 売り上げが伸びていること、とんがった商品を開発すること、この2つの背景を探るために、ドンキでキャリーケースを担当している竹内悠葵(ゆうき)さんと中川貴博さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。

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