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“MATCHA戦争”勃発 世界を席巻する「緑の商戦」の裏側:スピン経済の歩き方(2/8 ページ)
世界で激しい抹茶争奪戦が繰り広げられている中、「抹茶の原産国」をかけた日中の戦いも激化している。日本国内にも進出している「中国産抹茶」に対し、宇治抹茶のような日本ブランドはどう立ち向かっていくべきか。
「抹茶」の発祥は日本か中国か
「抹茶」を日本独自の文化と誤解している人も多いだろう。諸説あるが、抹茶は中国が発祥だといわれている。
日本の茶の聖地・宇治で長く茶問屋を営む「山政小山園」の公式Webサイトにある解説を引用させていただこう。
約八百年前の鎌倉時代初期、臨済宗の開祖、栄西禅師が中国の宋から茶の種子を持ち帰ったのが現在の喫茶文化につながる源だと伝えられています。この茶は煎じて飲む煎茶の飲み方ではなく、粉末にして飲む抹茶の飲み方と同じものでした。
ちなみに、10月31日は「日本茶の日」という記念日である。全国茶生産団体連合会・全国茶生産府県農協連絡協議会の公式Webサイトによると、これはその栄西禅師が1192年10月31日に中国から茶の種子を日本へ持ち込んだことに由来するとしている。
さて、このような歴史的事実がある中で「抹茶」が世界的ブームと聞けば、「日本茶のルーツ」側としては黙っていられないのは当然だ。
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