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「パーカーおじさん」はなぜ生まれた? ちょいワルおやじがビジネスシーンに与えた、無視できない影響【2025年メガヒット記事】(2/5 ページ)

年末に「パーカーおじさん」が議論を呼んだ。ビジネスシーンでパーカーを着用することの是非を巡ってSNSで意見が飛び交ったが、そもそもなぜパーカーおじさんは生まれたのか。歴史や背景を探る。

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クールビズにウォームビズが、カジュアル化を後押し

 2005年より前は、マスコミやIT、ファッション業界など一部企業でしかカジュアルなファッションを目にすることがありませんでした。基本的にビジネスパーソンは、暑い日も寒い日もスーツにネクタイ。それが日本のおじさんだけでなく、若者も含めた定番ファッションでした。

 それが2005年からは、ノーネクタイ、ジャケットなしの軽装で過ごすクールビズが始まり、政府も積極的に推進しました。2005年は温暖化ガス排出量の削減目標などを定めた「京都議定書」の発効もあり、日本で環境問題の関心が一気に高まった年です。当初、クールビズ期間は9月末までとしていましたが、10月以降も暑い日は推奨するなど、一気にカジュアル化が進みました。


環境万博「愛・地球博」の会場で行った、クールビズのファッションショー(出所:環境省公式Webサイト)

 当時の写真を見ると、ジャケットを脱いだだけ、ネクタイを外しただけのようなスーツファッションが目立ちます。軽装にするとはいえ、当初はおっかなびっくり許されるラインを探りながらの取り組みだったことが分かります。

 もともとクールビズは、温室効果ガス削減のために始まった取り組みでしたから、無理もありません。その後、徐々に「自分たちが快適に過ごせて、しかもスタイリッシュな夏のオフィスカジュアルとは」という問いを世に投げかけるようになっていきます。夏だけでなく、冬も暖房に頼り過ぎず、働きやすく暖かいビジネススタイルが「ウォームビズ」として推進され、年間を通してビジネスのカジュアル化が進んでいきました。

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