ミドル・シニアIT人材、働く上での不安1位は「収入の見通し」 65歳以上では意外な答えも
ミドル・シニアIT人材の労働事情を調査した。不安を感じていること1位は「収入の見通し」だったが、65歳以上では意外な答えが挙げられた。
ミドル・シニアIT人材が働く上で不安に感じていることは何か。ミドル・シニア向けの人材紹介業を営むエイジレス(東京都品川区)によると、トップは「将来の収入見通し(報酬水準の低下など)」(42.3%)だった。以降「体力・健康面の不安」(39.4%)、「働く場所や時間の制約」(31.3%)と続いた。
年代別にみると、49歳以下では「体力・健康面の不安」(45.5%)、65歳以上では「最新技術へのキャッチアップ」(39.0%)がそれぞれ最多となった。シニア層の学習意欲や職業継続意欲の高さがうかがえる結果となった。全体としては、年齢層により不安の軸が入れ替わる構図となり、世代間ごとの価値観や意識の違いがあることが分かった。
何歳まで働きたいと考えているかについては「65〜69歳」(36.0%)、「70〜74歳」(25.6%)が上位を占めた。
その理由を聞いたところ、50代では「生活費」(57.9%)と「老後の資金」(56.2%)が半数を超えた一方、60代は「社会との関わりを持ち続けるため」(52.7%)が最も多かった。70代は「新しい挑戦を続けたい」が66.7%と、学びや成長を重視する傾向が見てとれた。
転職の難易度
年齢を重ねるほど転職は難しくなると言われるが、ミドル・シニアのIT人材はどう考えているのか。77.9%が「難しい」と回答しており、「容易」との回答は2.8%にとどまった。年齢が上がるにつれて「難しい」と感じる人が増加する傾向もみられた。
転職活動を行う、もしくは案件を探すうえで感じていることとしては73.8%が「年齢による採用ハードルを感じる」を挙げた。以降「希望条件(報酬・勤務地・働き方)との不一致がある」(37.4%)、「自分に合う仕事の見づけづらさを感じる」(33.1%)と続いた。
調査は、エイジレスサービスを利用している、ミドル・シニア世代(30〜70代)492人を対象にインターネットで実施した。期間は11月11〜17日。
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