調査リポート
製造業、円安・物価高で「調達への懸念」が8割超 「AI」の影響は……?(2/2 ページ)
製造業向けのAIサービスなどを提供するキャディは、製造業で働く管理職645名を対象に「製造業2026年展望調査」を実施。結果から、社会情勢の変化は製造業にどのような影響を与えているのかが示された。
AIが与える影響、2026年の展望は?
「AI/ロボットなどの新技術」の影響については「すでに影響を感じている」(28.4%)と「2〜3年以内に影響が出てくると思う」(30.5%)を合わせた58.9%が「影響を実感・予測している」ことが分かった。
なかでも、「すでに影響を感じている」の割合が高いのは電子・精密・情報機器業界(35.0%)と自動車業界(33.0%)だった。逆に素材・素材加工業界は「すでに影響を感じている」が21.8%、「しばらく影響はないと思う」が24.7%となり、素材加工など上流の工程よりも、最終製品に近い工程の業種ほどAIの影響を実感している傾向が見られた。
2026年に強化したいスキルで上位となったのは「デジタル技術の活用」。全体は27.9%が回答し、各業種で最も多く選ばれた。
デジタル技術の活用により期待する課題解決としては、「人手不足」(39.4%)と「業務の属人化」(34.7%)が全体で上位に。各業種でもこの2つが上位を占めた。
調査は10月24〜11月13日にインターネットで実施。製造業従事者、課長以上の役職者645人を対象とした。
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