「黒ミャクミャクスニーカー」2時間で完売 ミズノに届いた“もう一足ほしい”の声(3/3 ページ)
大阪・関西万博期間中に、多方面から注目を浴びたミズノの「ミャクミャクスニーカー」。11月に発売された「黒ミャクミャク」の新モデルは、第1弾以上の反響になっている。ヒット製品開発の舞台裏を聞いたところ……。
「黒ミャクミャク」は即完売
数々のドラマを生み、惜しまれつつ閉幕した万博。終了後も「ミャクミャクロス」がささやかれたり、万博オフィシャルストアに連日行列ができたりしていた。
そこで、ミズノが新たに注目したのが「黒ミャクミャク」だ。これは万博期間中に登場した新色で、黒とグレーでデザインされ、スタイリッシュな印象だ。関連グッズは人気が高く購入しづらいことから「幻の黒ミャクミャク」とも言われるなど、希少性が高まっていた。
「万博終了の記念として、より特別感のある黒ミャクミャクをモチーフにして新製品を販売したいと考えました。以前のスニーカー同様に、黒ミャクミャクを忠実に再現しています」
この新モデルは、10月13日の万博終了後にアイデアが生まれ、11月13日から先行予約を開始した。通常、ミズノでは新製品の企画から発売までに半年ほど要するというが、本製品は異例のスピードで発売にこぎつけたわけだ。
先行予約を開始すると、SNSでは「待ってました」と歓迎する声が聞かれ、多数のメディアで紹介された。その結果、開始から約2時間で限定数の2500足が完売。そこで、1週間の追加期間を設けて、1人1足限定で受注生産の予約を受け付けた。合計販売数は約8000足に上る。
「想定を超える反響をいただき、購入できなかった方から『受注生産にしてほしい』という意見を多数いただきました。当社にも本当にほしいという方に買っていただきたい思いがあったので、急きょ受注生産枠を設けました。結果的に、販売数は赤×青のスニーカーと同じ数量でした」
同製品も30〜50代の男性に高い支持を得ている。第1弾のスニーカーを購入した人がリピート購入したケースも一定数あったようだ。さらなる追加カラーやオーダーメイドを望む声もある。
ミャクミャクグッズとしては本製品で販売を終了するが、もこもこのソールデザイン自体は万博以前からミズノが展開しているもの。今後、同シリーズのさらなる展開を前向きに検討しているそうだ。
著者プロフィール:小林香織
1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や2020年〜約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月〜は東京拠点。
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