調査リポート
節約意識9割でも旅行・外食は許容 物価高で進む「選択的支出」
ソニー銀行は家計における物価上昇の影響に関する意識調査を実施した。結果から、生活者の節約と消費への意識が分かった。
ソニー銀行(東京都千代田区)は、家計における物価上昇の影響に関する意識調査を実施した。物価高が家計を圧迫する一方で、「価値ある消費」への意識は衰えていないことがうかがえた。
「価格」よりも「信頼性」「安全性」を重視
「常に意識している」が42%、「時々意識している」が47%と、約9割が節約を意識していることが分かった。「直近1年間で特に価格が上がったと感じるもの」と「現在節約しているもの」については、共に「食料品」と「外食」が上位となった。
物価が上昇する中、商品やサービスを選ぶ際に重視することは「信頼性が高い」(62%)と「安全性が高い」(50%)が上位で、あり、「価格が安い」(46%)を上回った。
出費を許容しているものは、「海外旅行」(54%)と「国内旅行」(37%)が上位となった。また、「外食」(28%)、「コンサートなどのイベント」(23%)と続いたことから、同社は「体験型消費を重視するライフスタイルの広がりがうかがえる」とコメントしている。
インフレ対策については、約8割が何らかの対策を実施しており、具体的には「NISA」(52%)、「投資信託・株式投資」(51%)、「外貨預金」(39%)などが挙がった。資産運用に加え、税制優遇制度の活用も進んでいる。
調査はソニー銀行の口座開設者809人を対象にインターネットで実施した。期間は9月1〜15日。
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