67.3％の先輩社員「新人ガチャ」感じた 増える「育成疲労」の声、一方で新入社員は？（2/2 ページ）

「配属ガチャ」という言葉が一般化してきた一方で、先輩が新入社員に対して使う「新人ガチャ」という言葉も存在する。新入社員の働き方や育成は10年前と比較してどう変わってきたのか。

[カワブチカズキ，ITmedia]

育成疲労も？「新人ガチャ」を感じたが67.3％

　希望する部署や勤務地に配属されなかった、いわゆる「配属ガチャ」を感じた新入社員は48.1％で、配属された新入社員に当たり外れがある、いわゆる「新人ガチャ」を感じた上司・先輩社員も67.3％に上った。

　人材不足かつ売り手市場により、採用競争が激化する中で採用した貴重な新入社員にもかかわらず、現場では育成に翻弄（ほんろう）される上司・先輩社員の様子がうかがえる結果となった。

「配属ガチャ」と「新人ガチャ」を感じる割合

　上司・先輩社員に、新人指導を通じた自身の成長実感を尋ねたところ、「実感がある」は59.7％だった。2018年をピークに下降傾向にあり、現場の「育成疲労」が顕在化していることが分かる。

新入社員の指導・育成を行うことで自身の成長を実感できているか

　新入社員が仕事において課題・不安に感じることは何か。時期別に分けて聞いたところ、いずれも「PCやITのスキルがない」が上位5位以内に挙げられており、前年より順位が上昇した。

時期別にみる新入社員が課題と感じていたこと

　特に入社1年目の主な勤務先が「在宅」だった人においては課題の第1位に挙げられ、「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代であっても、ビジネスに必要なITスキルの習得支援が急務であることが分かった。

この1年の多かった勤務場所と課題

　調査は、2024年から2025年に入社した新入社員と、新入社員の育成に関わる上司・先輩社員計2674人（新入社員1085人、上司・先輩社員1589人）を対象にインターネットで実施した。調査時期は6月。