カインズ新店舗、IT活用で接客「年8000時間」節約 店内はどう変わる?(2/4 ページ)
カインズは12月11日、カインズ吉川美南店をオープンした。次世代型店舗の1店目として、デジタル施策を全面導入。店内はどのように変わるのだろうか?
デジタル活用で接客「年8000時間」節約 その狙いは?
カインズは2018年から第3創業期としてIT活用に力を入れており、注文や在庫確認ができる公式アプリ「カインズアプリ」の開発などを進めてきた。新店舗では、こうした取り組みをさらに発展させ、同規模の店舗と比べて人時生産性の20%向上を目指す。
店内にはAI接客サイネージ「スマートフロアナビ」を6台設置した。AIアバターが利用客の質問に対応することで、スタッフの負担軽減を狙う。利用客からの問い合わせで最も多いのが売り場案内だといい、サイネージの活用で年間約8000時間の案内業務を削減する計画だ。
販売ロボットを2台導入する。売り場を巡回しながら商品位置を案内したり、おすすめ商品を載せて店内を回ったりといった業務を担う。
デジタルオーダーコーナーでは、店頭に12台、各コーナーに7台のタッチパネル式電子カタログを配置。利用客は商品の検索や売り場の確認ができ、在庫が無い商品はそのまま注文もできる。
店舗オペレーションの面でも効率化を図る。夜間に搬入された商品を、店内の指定の通路まで自動で運ぶ自立走行搬送ロボット「AMR」を導入。これまでは従業員が搬送口から売り場まで商品を運んで補充していたが、ロボットが作業を代行する。日中の作業時間を月間約100時間削減する見込みだ。
売り場の変更に伴う値札の付け替え作業を省力化するため、電子棚札も導入した。売価変更作業において1カ月当たり約150時間の削減を期待する。さらにバックヤードでは省スペースで管理ができる移動式ラックを導入し、従来比約1.8倍の積載量を実現した。
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