2015年7月27日以前の記事
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「AIリストラ」に逆行 “人間不要論”が広がる一方で、あえて採用増やす企業の狙い(2/3 ページ)

ここ数年で「AIリストラ」というワードが話題になるなど、生成AIにより採用抑制に踏み切る動きが相次ぎました。生成AIの普及によって変化した採用動向を整理しつつ、「AIを契機に採用を加速させる企業の特徴」「AI時代にIT人材へ求められるスキルの変化」を解説します。

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SIer・ITコンサルでも採用が拡大 なぜ?

 また、AIを主力事業に抱える企業のほか、SIerやITコンサル企業では採用を拡大する動きが見られます。その背景には、AIでは代替できない人間の判断や調整の需要があります。

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提供:ゲッティイメージズ

理由1:AI導入後の「事業成果」を出すのが難しい

 AIの導入自体は容易になりましたが、「どこに適用し、どのように運用すれば経営課題を解決できるのか」が整理されないままプロジェクトが迷走するケースは少なくありません。

 この課題を解決するのが、PMOやプロジェクトマネージャー、実行支援コンサルです。AIの知識だけでなく、現場の理解と戦略構築力を兼ね備えた人材は依然として不足しています。

理由2:AIでは置き換えにくいドメインがある

 金融・公共・製造などの領域では、法制度、セキュリティ、監査要件といった制約が強く、AIだけで判断できる範囲は限られます。特に金融機関の勘定系システムでは、わずかなロジック変更が法令対応に影響するため、人の慎重な判断が必要とされています。

理由3:AI品質保証・AI監査の重要性が拡大

 AIの誤出力や精度の揺らぎを管理し、業務に安全に組み込むには、人による検証・監査工程が不可欠です。AI品質保証という新たなサービス領域も立ち上がり、この分野での人材採用が加速しています。

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