閉園後の遊園地が出会いの舞台に? 4000人が熱狂する「大合コン」の裏側:インタビュー劇場(不定期公演)(4/6 ページ)
閉園後の遊園地に、若い男女が数千人も集まる「夜の合コン」が全国で広がっている。富山発のイベントが、なぜここまで人気になったのか。その仕組みや集客の秘密を取材したところ……。
2000人が集まった
土肥: で、2023年に7回実施していますよね。集客はどうでしたか?
深川: 富山のほかに、愛知、広島、新潟、山口で実施しました。SNSでの集客に手応えを感じていたので、社内では「SNSだけでいいのでは。ポスターは不要なのでは」といった声がありましたが、まだちょっとビビっていまして。飲食店を回って、ポスターを貼らせていただきました。
実際のところ、ポスターがどのくらいの効果があるのか。SNSによってどのくらい集客ができているのか。よく分からなかったんですよね。都市部と違って、地方ではどうしてもSNSの利用率が低い。ということもあって、ポスターを貼り続けたわけですが、愛知のラグーナテンボスで実施するときに、「SNSだけで集客してみては」「都市部だからたくさんの人が集まるのでは」という声がありました。思い切ってポスターをやめて、SNSだけで集客したところ、2000人が集まりました。
土肥: 夜の合コンの開催数をちょっと調べたところ、昨年は13回、今年は21回、来年は30回を予定しているそうですね。増えている要因は、どのように見ていますか?
深川: 遊園地側にとって、大きなメリットが3つあると思っています。1つめは、収入があること。遊園地を貸し切るにあたって、当社はその料金をお支払いしています。また、遊園地側は、フードや駐車場料金といった副収入も入ります。
2つめは、運営面での負担が少ないこと。集客だけでなく、当日の運営も弊社が担当しています。もちろん、遊園地側にもお手伝いいただいていますが、あまり手間がかからないことが大きいのではないでしょうか。
土肥: 遊園地にとって、ナイトタイムエコノミー(夜間の経済活動)は大きな課題ですよね。全国の遊園地があの手・この手を使って、さまざまな取り組みをしていますが、夜の合コンのように負担が少ないのに、収入が積み上がるのはうれしいでしょうね。
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