インタビュー
高級冷凍食品で売上3倍 三井不動産の通販が支持される意外なワケ(1/5 ページ)
三井不動産が2023年から展開する高級冷凍食品の通販「mitaseru(ミタセル)」が好調だ。2025年度の売上高は前年比300%の見込みで、ミシュランガイド掲載店を含む名店が続々と参入している。なぜ同市場が盛り上がっているのか、取材したところ……。
日本冷凍食品協会によると、冷凍食品の国内生産金額は2021年から4年連続で過去最高を更新し、2024年に初めて8000億円を突破したという。冷凍食品の消費額も同様の傾向で、2024年は前年比104.4%の1兆3018億円だった。
この成長をけん引するのが、「プレミアム冷凍食品」と呼ばれているカテゴリーだ。例えば、2022年8月に松屋が松屋銀座内に開業した冷凍食品売場「ギンザフローズングルメ」は、銀座の名店の看板料理や食品アワードの受賞商品などの冷凍食品を扱い、好評を得ている。平均価格は2000〜3000円台で、中には1万円を超える商品もある。
また、三井不動産の子会社・mitaseru JAPAN(ミタセルジャパン、東京都中央区)が展開するプレミアム冷凍食品の通信販売「mitaseru(ミタセル)」は、2025年度の売上高が前年比300%に拡大する見込みだ。
ミシュランガイド掲載店や隠れた名店、予約が取りづらい人気店のメニューを中心に扱っており、この11月に定期便サービスも立ち上げた。詳しくは後述するが、飲食店の負荷を抑えるビジネスモデルとすることで、多忙な名店の商品化を実現しているという。
11月20日に実施されたミタセルジャパンの事業戦略説明会に参加し、ミタセルが高い支持を得る理由を探った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
シウマイ弁当の名脇役「ひょうちゃん」、崎陽軒の知られざるキャラクター活用術
崎陽軒の看板キャラクター「ひょうちゃん」の活躍の場が増えている。自社でのキャンペーンやグッズ展開だけでなく、多数のコラボ依頼が舞い込む人気ぶり。今年生誕70周年を迎えたひょうちゃんは、どんな成果を生んでいるのか。
「ちくわ弁当」もOK? ほっかほっか亭が仕掛ける“自分だけの弁当”、どんな効果があった?
「ほっかほっか亭」が新たに開始した「カスタマイズ弁当」が好評である。ごはんや好きなおかずを選んで、自分好みの弁当を作れるサービスだ。5月から近畿地方で開始し、9月からは東日本エリアにも拡大。どんなことが分かってきたのか。


