インタビュー
高級冷凍食品で売上3倍 三井不動産の通販が支持される意外なワケ(4/5 ページ)
三井不動産が2023年から展開する高級冷凍食品の通販「mitaseru(ミタセル)」が好調だ。2025年度の売上高は前年比300%の見込みで、ミシュランガイド掲載店を含む名店が続々と参入している。なぜ同市場が盛り上がっているのか、取材したところ……。
顧客は50代以上が大半
ミタセルは開始当初、30〜40代の共働きで忙しい子育て家庭をメインターゲットに据えていた。しかし、実際の顧客は約64%が50代以上、約6割が首都圏在住となる。食のサービスとしては平均注文額が高く、1度に4〜6商品を選び、送料無料となる8000円以上を目安に購入するケースが多いそうだ。
「上質な暮らしを求めるシニア層に支持され、1〜2人の食卓、かつディナーシーンで利用されることが多いですね。以前は外食を好んでいろいろなお店を巡っていたけれど、今は着飾って出かけるよりも自宅でゆっくりおいしい食事を楽しみたいという声が多く聞かれます」(松本社長)
リピーター獲得の施策としては、旬を感じられる季節限定商品の開発や会員向けの割引サービス、提携店舗のコース料理をプレゼントするなどのキャンペーンを実施。それらが功を奏して、順調にリピーターを獲得しているという。さらに、顧客からの要望もあって定期便を開始した、という流れだ。
「毎月2〜3品の新商品を発売しているので、リピーターの方は、ご自身が好きな定番と新商品を組み合わせて購入されるケースが多いですね。中には、ミタセルで商品を試しておいしかったため、実際に店舗を訪れた方もいます。これは、まさに私たちが実現したいことであり、うれしい成果です」(佐々木氏)
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