【今すぐ使えるプロンプト紹介】「コスト削減案」を爆速で作る方法とは 財務経理の生成AI活用（2/3 ページ）

正確性が求められる財務・経理部門でも、生成AIを活用できる領域や活用の余地は大いにあります。財務・経理部門の現場の作業負担を劇的に削減するための「プロンプト」を紹介します。

[宮崎学，ITmedia]

【プロンプト紹介】過去の試算表データからコスト削減案を提示する方法

　財務・経理部門が気を配るべきことの一つに、コストの定期的な削減努力があります。例えば、使っていないツールに対しての利用料、地代などの見直しは、経営者からだけではなく、財務・経理部門からも積極的な発言が望まれます。

　ここでは、生成AIが過去3カ月分の試算表データから、コスト削減に関するアイデアを出すプロンプト例を紹介します。

出所：生成AIタスク爆速大全　P.260-261

【プロンプト例】

# 指示文

以下の　#データ は、過去3カ月の試算表の内容です。この#データ　から、コスト削減の余地があると思われる会計項目を抜き出し、なぜ削減の余地がありそうと思ったかその理由を示してください。

プロンプト作成時のポイント（1）時系列のデータを入れよう

　単年、単月分のデータからも生成AIは推論してくれますが、複数の時系列のデータを入力することで、項目ごとの増減や売り上げとの関係に着目してデータを分析してくれます。より的確な意見をもらうためにも、最低でも3カ月（3年）程度のデータをインプットして聞いてみましょう。

プロンプト作成時のポイント（2）達成したい目的を明記しよう

　達成したい目的が、「本年度のコスト削減」なのか「3〜5年後の利益最大化」なのかによって、打ち手の着目点が変わります。例えば、研究開発費に対して、本年度のコスト削減を第一の目標にするのであれば対象になりますが、3〜5年後の利益最大化を目指すのであれば、投資すべき項目ではないか？ となります。

　このように、できるだけ達成したい経営の目的を明記することで、よりあなたの会社の文脈に沿った回答を返してくれるでしょう。