業界トップのセブンが“なりふり構わぬ施策” 都内店舗で見かけた驚くべき光景とは(5/7 ページ)
安売りを行わなかったセブンが、複数回のセールを実施するなど、“なりふり構わぬ施策”を行っている。果たしてその意図は何なのか?
抜本的変革プログラム2:レジカウンターの長さの変更
セブンは今後、店舗改装に投資をしていきます。その最大の特徴は、レジカウンターを延長することです。最大で従来の4割ほど長くし、カウンター商品を強化するのが狙いです。まず大都市圏の10店舗ほどで実験し、2027年2月期には全国400店舗ほどを改装するとしています。
セブンの店舗の多くのレジカウンターは6メートル前後ですが、改装後は8.4メートル程度に。これにより、淹(い)れたてコーヒーやティー、揚げ物やホットドッグなど、レジカウンターに置ける人気商品をきちんと提供できる環境を整えて客数を増やし、売り上げを改善しようとしています。中には、従業員の休憩スペースなどを削り、レジカウンターを延長する店舗もあるほどです。
セブンの日販はコンビニ業界トップですが、従来の売り場づくりと品ぞろえでは、これ以上の売上増は難しいと判断したのでしょう。 そして、日販の最大化を図るためには、客数を増やし、買い上げ点数を増やす必要があると考え、カウンター商品を充実させるために設備改革を行おうとしているのです。
この動きは海外でもみられます。今年の7月にベトナムのハノイに行った際、初めてセブンができたと聞き、視察してきました。
ベトナムでは、法律により大きな売場面積の店舗を作れないため、セブンも2階にイートインスペースを備えた20坪程度の小さな店舗でした。日本のセブンの方がはるかに魅力的ではありますが、ベトナムの店舗で特徴的だったのはレジカウンターでした。
ベトナムではホットスナックやソフトクリームがよく売れるため、水回りや厨房とレジカウンターがセットになった、ファストフード店のような設計になっているコンビニが多数あります。
ハノイのセブン1号店も同様で、カウンター商品も充実しており、今後のセブンではこうした設備の店舗が増えていくのだろうと感じた出来事でした。
従来のように、ただ商品を並べて売るのではなく、そこに店員がひと手間かけて作りたての物を販売する。セルフ一辺倒だったコンビニが、“セルフ+接客”で販売する店に変わっていこうとしています。
実際に出来たて商品の導入は日販の増加につながっており、2026年度中にはベーカリーをさらに1万店舗に、できたてティーを8000店舗に導入するとしています。これらにより、さらなる日販最大化に挑んでいくというのが、セブンの抜本的変革プログラムの柱です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
なぜ、セブンは一部店舗で“要塞レジ”を導入したのか 開発期間は3年 ある種の威圧感はカスハラにも効果あり?
セブンが一部店舗で、要塞のようなレジなどを中心に防犯対策を強化している。コンビニ強盗は減少傾向にある中、なぜいまこのような対策を進めているのか。
宇宙人がバイト? セブン謎CMの“真意”が分かるとゾッとする理由
「宇宙人がバイト?」「神様がオーナー?」など、話題になっているセブンの新CMシリーズ。その裏に隠されたコンビニ業界が掲げる「ビジョン」とは――。

