スティーブ・ジョブズの黒タートルネックから学ぶ 先延ばしグセを克服する、2つの方法(1/3 ページ)
後でもっとしんどくなると分かっているのに、なぜ人は先延ばしをするのだろうか。スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグが実践していた方法と併せて、『科学的根拠で 先延ばしグセをなくす』より、先延ばしを防ぐ2つのアイデアについて解説する。
この記事は、『科学的根拠で 先延ばしグセをなくす』(ニルス・ソルツゲバー著、弓場隆訳、かんき出版)に掲載された内容に、かんき出版による加筆と、ITmedia ビジネスオンラインによる編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
後でもっとしんどくなると分かっているのに、なぜ人は先延ばしをするのだろうか。著述家のニルス・ソルツゲバー氏は、先延ばしをしてしまう原因は「エネルギーの不足、つまり疲労だ」と言う。では、疲労を極力少なくするには、どうすればいいのか。スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグが実践していた方法と併せて、『科学的根拠で 先延ばしグセをなくす』より、先延ばしを防ぐ2つのアイデアについて解説する。
「先延ばし」してしまう最大の理由は「疲労」
先延ばしする一番の理由を知りたくないだろうか? 先延ばし研究の第一人者ピアーズ・スティール博士によると、それは疲労である。
「疲労は先延ばしの最大の理由である。28%の人たちが『何かに取り掛かるだけのエネルギーがなかったことが先延ばしの原因だ』と主張している。疲れがたまると、面倒なことを避けたくなり、やる気がなくなり、難しいことをつらいと感じる」
疲れると先延ばしをしがちになるのは、意志力を使うのにエネルギーが必要だからであり、これは筋肉を使うと疲れるのと同じ理屈だ。例えば、ケーキを食べたいという気持ちを抑えるにはエネルギーが必要だし、怒りをこらえるのにもエネルギーを使う。食事をつくることも同様だ。
興味深いことに、意志力のエネルギー源は筋肉と同じ血糖である。研究者たちは自己コントロールを必要とすること、例えば、注意をそらすものを無視することやネガティブ感情を抑えることに取り組むと、血糖値が下がりやすいことを発見した。自己コントロールが必要なことをすると血糖値が下がり、その結果、次の行動のパフォーマンスも低下してしまう。
意志力が尽きた人にジュースを飲ませると、血糖値が上がり、一時的に意志力が回復する。つまり、血糖値が不安定でエネルギーが不足していると、意志力が弱まりやすいのだ。糖尿病や低血糖症の人も、衝動を抑えたり、欲求を我慢したりするのが難しくなる。
結局のところ、自己コントロールにはエネルギーが必要だということだ。エネルギーが不足していると、自己コントロールがうまく働かない。十分なブドウ糖がなければ意志力を発揮することはできない。きわめて単純明快な原理だ。
エネルギーが不足する原因はさまざまだ。例えば、仕事で忙しい1日を過ごした、アドレナリンを出しすぎた、酒を飲みすぎた、食べすぎた、睡眠が足りていないなどがある。いずれの場合でも、エネルギーが不足すると、本能的な欲求をすぐに満たそうとする衝動に抵抗するのが難しくなるのだ。
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