インタビュー
なぜ、森永ラムネは「受験生」に賭けたのか 夏のお菓子が変わった瞬間(3/5 ページ)
ぶどう糖90%の機能性が注目される中、森永ラムネは訴求先を「受験生」に絞り込んだ。夏に売れる菓子という従来の位置付けを見直し、集中の象徴として受験期の記憶に残る存在を目指した戦略とは何だったのか。
「らしさ」を生かした大人向け設計
森永ラムネのアイデンティティーに回帰した商品として、2018年に発売したのが「大粒ラムネ」(販売想定価格141円)だ。サイズは通常の1.5倍と、大人の満足感にも対応した。
パッケージデザインには、従来容器と同じ水色をベースに、アクセントにも同じ赤色を採用。ひと目で「森永ラムネの仲間」と分かるデザインとした。味も定番と同じで、慣れ親しんだ安心感を大切にした。
大人の使用シーンに合わせ、容器をボトルタイプからパウチ型に変更した。持ち運びやすく、カバンの中でラムネがカラカラと音がしない仕様としたほか、売り場も子ども向けからグミやキャンディーが並ぶコーナーへ移動した。2020年頃からグミ市場が急伸し、売り場への来店客が増えたことも追い風となった。
プロモーション費用をほとんどかけなかったが、発売直後からSNSで拡散され、想定を大きく上回る反響を呼んだ。年間販売計画数量を発売から1カ月で達成したことで品切れとなり、再販までに半年を要したが、その後も順調に売り上げを伸ばした。
「ブランドの世界観、ロングセラーならではの良さを踏襲しつつ、1.5倍の大きさになったという面白さが受けた」と、小山内さんは分析する。森永ラムネは「大人も食べるもの」という認識が広がった。
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