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ベネッセ福武会長に聞く「日本企業のアート活用術」 直島40年にみるブランド戦略とは?(4/5 ページ)

ベネッセホールディングス取締役会長・福武英明氏に、日本企業がアートと向き合う際の“現実的な活用術”を聞いた。

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直島に学ぶ企業の“場づくり”の発想

――日本社会のアートへの理解がまだ追いついていない背景から、人が少ない場所でないと成立しにくい事情もあるのでしょうか。

 直島のアートはメッセージが強い傾向はあるのですが、アートはそれだけではありません。アートの役割は普段の生活に浸透していくアートもあれば、例えばルイ・ヴィトンと村上隆さんのように、誰もが手にする可能性のある商品にアートが介在する形もありますし、いろんな形があると思います。

 ただ、東京のような都心部でエッジの立った表現をやろうとすると、叩かれやすい面はあります。少数ながらも強い意見や批判が唱えられ、クレームが入ると展示が止まりかねない緊張感は確かにありますし、実際、近年も展示や作品をめぐる中止・撤去といった議論が繰り返し起きています。

 とはいえ、見せ方や表現の仕方は一つではないので、その地域や時代に合った表現を追求すればいいのだと思います。島だからこそ成立する自由なアートもあれば、東京のような大都市だからこそ表現できるアート活動もあります。例えば六本木の森美術館と同じ活動を直島でやっても全く響かない可能性もあるでしょうし、逆に私たちのような活動を東京でそのままやっても、同じようには響きにくいと思います。

 結局は、その土地が持っている個性とアートがうまく掛け合わさったときに、価値が出てくるのではないでしょうか。直島では、軒先にかける暖簾(のれん)をアーティストと一緒に制作する「のれんプロジェクト」などを通して、少しずつ日々の生活やコミュニティの中に入っていけるような取り組みを重ねてきました。そういう積み重ねにより、徐々にそして自然と地域に溶け込むことにつながっていくのだと思います。

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