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「うんこミュージアム」はなぜ広がったのか 累計250万人を動かした体験ビジネスの裏側(4/4 ページ)

2019年に誕生したアミューズメント施設「うんこミュージアム」が全国的に広がっている。常設店は東京、名古屋、沖縄の3店舗に増え、累計来場者数は250万人を突破した。なぜ、うんこをテーマにした施設が支持を得ているのか。

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日本人は「うんこ」好き

 うんこミュージアムは、なぜ全国的に広がるまでに人気を得ているのか。小林社長は「日本人はうんこが好きなのだと思う」と自身の見解を示した。


うんこに尻尾を生やした、うんこミュージアムのキャラ「うんこ動物」

 「私たちはうんこのエンタメ化に本気で取り組み、子どもだけでなく大人も満足できる施設を目指しています。季節限定のイベントも頻繁に展開し、リピーターを飽きさせない工夫も取り入れています。そうした要素に加えて、そもそも日本人はうんこが好きなのだろうなと。

 その理由は、いくつかあると思います。まず、農業国で古くから人間の糞尿を肥料とした下肥(しもごえ)を利用するなど、排泄物が生活に密接している。糞尿が稲作に有効であるためか、『うんこの神様』のような考え方もあります。また、自然などあらゆるものに神聖さを宿らせるという日本人の思考も関係しているかもしれません。そうした背景から、身近なうんこをコンテンツとして楽しむ発想につながっているのかなと思います」


うんこをテーマにした「うんこドリル」は累計1000万部を超えるヒットになった(出典:文響社のプレスリリース)

 うんこをテーマにした人気事業といえば、シリーズで累計1000万部を超える『うんこドリル』(文響社)が挙げられる。うんこをモチーフにしたキャラクター「うんこ先生」を登場させたり、全ての例文に「うんこ」を使ったりする異例の内容だ。2017年3月に発売した「うんこ漢字ドリル」は、出版から2カ月で累計発行部数が180万部を超えるヒットになった。

 小学生男児をターゲットにするマンガ雑誌『コロコロコミック』(小学館)もまた、「うんこ・ちんちん原理主義」を掲げて、男児の心をつかんでいる。紙面にそれらを散りばめるほか、うんこ派・ちんちん派を決める「うんこちんちん総選挙」などの企画も盛り上がっていた。

 いずれも子どもをターゲットにした事業ではあるが、保護者にも受け入れられていて、小林社長が言うように「日本人はうんこ好き」なのかもしれない。

 「今年は、既存の3店舗以外に新たに国内で常設店を開業予定です。日本発のIPとして育成し、2027年以降は海外での常設展開にも挑戦していきたいですね」

 日本の新たな「kawaii(かわいい)」文化として、うんこミュージアムは海外にも広がるのだろうか。

著者プロフィール:小林香織

 1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や2020年〜約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月〜は東京拠点。

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