「スーツケース放置」空港の困りごとを解決? 衣類を7分の1にする装置が効く理由(1/4 ページ)
インバウンド急増で社会問題化するスーツケース放置。衣類を最大7分の1に圧縮する装置が、空港の困りごとをどう解決するのか。実証実験の結果と事業化への展望を追った。
衣類を自動で手のひらサイズに圧縮できるサービスが登場した。SJOY(東京都江東区)が開発した、最大7分の1まで圧縮する「Pocket Tips(ポケット チップス)」だ。インバウンド客の急増に伴い、スーツケースの放置が社会問題化する中、空港や観光地の課題を解決する「新たなインフラ」になるだろうか。
近年、スーツケースの放置は急増しており、成田国際空港によると2021年度の338件から、2024年度は1000件を超えた。関西国際空港でも2024年度には過去最多を記録するなど、全国的に深刻化している。
主要な観光地の路上でも放置が常態化しているほか、ホテルでも客室に置き去りにされるケースもある。大阪観光局が実施した調査によると、宿泊事業者のうち8割超が「放置が問題になっている」と回答した。
放置の原因は、旅行中に荷物が増えることで持参したスーツケースに収まりきらなくなり、日本で大型の新品に買い替えて古いものを廃棄するケースが多いとされる。
対策として、空港によっては有償または無料で引き取るサービスを実施しているが、周知不足や利用率の低さが課題となっている。
この問題に対し、パッキング作業そのものを効率化し、スーツケース内のスペースを確保する手段として登場したのがPocket Tipsだ。従来の圧縮袋と異なり、衣類をブロック状に圧縮する。
圧縮は約1分で完了し、Tシャツなら最大8枚まで一度に処理できる。圧縮した衣類は洗濯するか、広げて15分程度かけておけば元に戻る仕様だ。
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