インタビュー
「スーツケース放置」空港の困りごとを解決? 衣類を7分の1にする装置が効く理由(2/4 ページ)
インバウンド急増で社会問題化するスーツケース放置。衣類を最大7分の1に圧縮する装置が、空港の困りごとをどう解決するのか。実証実験の結果と事業化への展望を追った。
利用者の「満足度」と「再利用意向」が9割
Pocket Tipsの開発には、4年を要した。元々は家庭での衣類収納を目的に構想し、当初の試作機は手動で衣類を圧縮する仕組みだった。その後、資金を集め自動化に成功。2024年に空港の課題解決を目指すスタートアップ支援プログラム「terminal.0」へ参加したことをきっかけに、空港での実証実験につなげた。
2024年11月の羽田空港を皮切りに、2025年に那覇と熊本で実施。2026年1月には、成田と羽田の両空港で実証実験を行い、両空港で3日間ずつ行われた1月の実験では、合計で数百人が利用した。
実験では設置台数を1台に絞り、無料で提供した。ビフォーアフターの写真を掲示して視覚的に訴求したほか、スタッフが横について操作をサポートした。衣類を投入してボタンを押すだけというシンプルな操作性が奏功し、幅広い層が利用した。
同社が実施したアンケートでは、満足度と再利用意向がともに90%以上に達した。「500円でも使いたい」と答えた人が半数以上に上ったという。
「1人1回程度の使用を想定していたが、平均2回以上使われていた。衣類が圧縮される様子を見て、あれも、これもと追加で持ってくる人が多かった」とSJOY代表の川口相美さんは語る。一方、設置台数が限られていたため「待ち時間が長く感じた」など、今後の課題も見えた。
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