コラム
「JALとANA」どこで違いが生まれたのか? コロナ禍を乗り越えた空の現在地:【2025年メガヒット記事】(1/7 ページ)
インバウンド需要が旺盛で、日本の観光業界が盛り上がりを見せています。では、航空会社の業績はどうなっているのでしょうか。JALとANAの決算をベースに分析したところ……。
2025年メガヒット記事を振り返る:
ITmedia ビジネスオンラインが2025年に公開した記事で、特に反響が大きかった記事を編集部が厳選して再掲する。初出は1月16日、文中の記述は掲載当時のまま。
年末年始、家族で国内外を旅行した方も多いのではないでしょうか。数年前のコロナ禍がまるでうそだったかのように、海外旅行に行く方の姿や帰省ラッシュの報道を目にするなど、これまで通りの年末年始が戻ってきました。
近年では、インバウンド需要も旺盛で、日本の観光業界や航空業界も盛り上がりを見せています。空港の混雑ぶりや国際線の新規就航のニュースからも、コロナ禍で打撃を受けたこれらの業界も回復基調であることがうかがえます。
実際、2024年3月期のANAホールディングス(以下、ANA)の決算は過去最高益。日本航空(以下、JAL)も大幅な増収増益となっています。しかし、両者の財務諸表を見ると、意外にもインバウンド需要などによる好調ぶりを、手放しで喜べる状況ではないことが分かりました。
今回は、2000年代に起こった米国同時多発テロやイラク戦争などの外的要因がどのようにJALとANAの財務に影響を与えたのか。航空業界にとって大きな試練となったコロナ禍を両者がどのように乗り越えたのか。また、今後見通しがなぜ手放しで喜べない状況と考えるか、解説します。
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