なぜロッテリアは消え、ドムドムは残ったのか ハンバーガー市場で分かれた2つの道(3/6 ページ)
飽和するハンバーガー市場で、中小チェーンの戦略が二極化している。ブランドと物語を守り、コアファンの支持で生き残るドムドム。一方、ロッテリアはゼッテリアへ転換し、効率重視の道を選んだ。対照的な2社の選択から、外食業界の現在地を読み解く。
新規チェーンも参入の裏で起こる淘汰
この市場に参入しているのが、新規チェーンだ。
韓国発で、チキンバーガーを主力商品とする「マムズタッチ」は2024年4月16日、東京・渋谷に1号店をグランドオープンさせた。現時点では店舗展開も好調で、2026年5月までには100店舗の展開を目指すという。2026年には、街で「マムズタッチ」を見かけることも増えそうだ。
日本市場に再参入したバーガーキングも成長している。2025年10月時点で、店舗数は過去最大の300店舗に到達しており、2028年末までに全国600店舗を目標に掲げている。
2025年末、香港の投資ファンドが事業を米ゴールドマン・サックスに売却したことも記憶に新しい。これは、業績不振期に買収した事業の企業価値が高まり、売却益を見込める水準に達したことを示している。その意味でも、ここからの攻勢が気になるところである。
市場規模の拡大を背景に、個人店・チェーン店が群雄割拠しているのが、現在のハンバーガー市場である。
だが、成長市場だからといって、どの店も繁盛するわけではない。当然のことながら、プレイヤーの数が多くなれば、淘汰される店も増えてくる。実際、東京商工リサーチによれば、ハンバーガー店の2025年1〜10月の倒産件数は8件で、年間最多を記録した。8件なのでまだまだ少ないように感じるものの、これからこの数値は増えていくかもしれない。
こうした飽和市場においては、それぞれの店舗はより強く「個性」を求められる。「単にハンバーガーがある」だけでは価値にならず、「どのようなハンバーガーなのか」「ターゲットはなんなのか」を考えざるを得なくなるわけだ。
このような状況を押さえておけば、ゼッテリアとドムドムバーガーの動きも捉えやすい。
大前提として、ロッテリアもドムドムバーガーも中規模チェーンだ。個人店のようにエッジの立ったメニューがあるわけでもなく、マクドナルドやモスバーガーのように巨大な店舗網があるわけでもない。
では、これらの店舗はどのように戦っていくのか。
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