連載
円安ジャパンの盲点 なぜ「消費減税」で日本は救われないのか:スピン経済の歩き方(3/6 ページ)
自民党の歴史的大勝で消費減税を期待している人もいるかもしれないが、既に日本では消費減税などを軽く吹き飛ばすような「社会保障費の膨張」が起きている。少子高齢化が進む日本で、国民にできることとは……。
「医療・年金・介護」に使われる現実
消費税は社会保障の安定財源ではあるが、それは全体のほんの一部にすぎず、大半は国が負担している。「国民が安心して暮らせるようにするのは国の務めだ! そんなもん当たり前だろ」という感想だろう。確かにその通りだが、そこに費やされている金額の大きさを見れば、「消費減税すれば日本経済はすぐに復活だ!」というような主張が、いかに上っ面をなでているのかが分かるはずだ。
年金、医療、介護などへの支出から利用者の自己負担分を除いた「社会保障給付費」は2023年度になんと135兆円。日本全体のGDP約592兆円のうち、22.76%にも及ぶ。
- 社会保障給付費、23年度は135兆円 過去3番目の高水準(日本経済新聞 2025年7月29日)
われわれ1億2000万人の日本人が、1年間「働いて×5」生み出したカネの約23%は、医療・年金・介護に全て持っていかれてしまっているのだ。
「なんだかオレの給料明細みたいだな」という声が聞こえてきそうだが、この「天引き」はどんどん増えていく。三菱総合研究所の試算では、社会保障給付費は2030年には149兆円、2040年には169兆円と右肩上がりで増えていく。
なぜこんなことになるのか。シンプルに言えば、「高齢者が増える一方で、社会保険料を支払う現役世代が減っている」からだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
IT人材は東京のどこに住んでいる? 首都圏の“知られざるテックエリア”を地図で見る
首都圏に集中するIT人材の居住傾向を可視化。中野や下北沢、五反田など、意外な“隠れたテックエリア”の分布や、若手エンジニアが選ぶ街の特徴をデータで読み解く。
『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』――最も高い家に住んでいるのは? 査定してみた
国民的アニメの主人公は、どんな家に住んでいるのでしょうか? 『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』の自宅を査定したところ……。
「年収700万円」の人が住んでいるところ データを分析して分かってきた
「年収700万円」ファミリーは、どんなところに住んでいるのでしょうか。データを分析してみました。
