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寿司屋が焼肉店をオープン? 絶不調の焼肉業態に、進出を決めたワケ:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/7 ページ)
すし業態の魚べいが、焼肉店「うま勝」をオープンした。焼肉店の閉店が相次ぐ中、あえて参入した狙いは何なのか?
うま勝が実現したい世界観は?
藤尾氏は1994年に甲南大学法学部を卒業。藤尾氏が大学時代を過ごした1990年代前半は、日米貿易交渉による輸入牛肉の自由化により、牛肉の値段が劇的に下がった時代だ。当時は価格が下がった牛肉に商機を見出し、焼肉業態への参入が相次いだ。特に、神戸牛をはじめとする牛肉文化が根付く関西では、大衆向けの焼肉店が次々と誕生し、勢いを増していった。
「牛角」が1996年に東京の三軒茶屋で創業し、その後、レインズインターナショナルとなり、日本一の焼肉チェーンへと成長していく。現在絶好調の物語コーポレーションが運営する食べ放題の「焼肉きんぐ」の1号店は2007年、石川県野々市市のロードサイド(幹線道路沿い)で誕生した。その後、焼肉の流れは個人店からチェーン店へと移っていった。
今回ゲンキGDCがオープンしたうま勝は、牛肉が輸入自由化された頃の町焼肉の活気や感動を、現代に復活させる原点回帰の試みとも言えるだろう。魚べいを成功へと導いた外食チェーンのノウハウを取り入れることで、多店舗展開を目指している。
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