イオンやオーケーとどう戦う? トライアルが西友統合で仕掛ける次の一手:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/6 ページ)
西友を買収したトライアルHD。競合がひしめく中で、どのような勝ち筋を描いているのか?
DXも強みとするトライアルHD
トライアルHDの各店舗では、積極的なDXと省人化が進められている。
実際にトライアルGOの店舗を訪れると、レジは自動化され、顧客自身がバーコードを読み取って会計するセルフ方式が徹底されているのが印象的だ。顔認証決済やリモート年齢確認といった、最先端の技術も導入している。
2〜3人ほどの店員で店舗を回しているが、レジ打ちは行わず、主な業務は商品の補充だ。コンビニのように店内で調理や電子レンジでの温めを行うこともない。調理は近隣の西友で行い、弁当や総菜の温めは顧客自身が担当する。こうした仕組みによって、人手不足に強い店舗運営を実現している。
トライアルHDのDXは多岐にわたるが、象徴的なのはタブレットを搭載した新開発のスキップカートだ。すでに240店舗以上で導入されている。顧客が商品のバーコードをスキャンすると、クーポン対象商品であれば画面に即座に表示され、その場で利用できる。また、買い物中の合計金額もリアルタイムで確認できるため、予算管理もしやすい。あらかじめチャージしたプリペイドカードと連動させれば、専用ゲートでスムーズに決済でき、長いレジ待ちの列に並ぶ必要もない。
トライアル西友の花小金井店は、トライアルのスキップカートを導入した都内初の店舗であり、オープンから2カ月で売り上げは約42%増、客数は約36%増と、明確な効果が表れている。
また、インストアサイネージでは、青果売り場などの商品に合わせた映像や写真を表示するだけでなく、店内一斉放送にも対応する。出来たて総菜の告知や、季節・催事に合わせた情報発信も行っている。こうしたサイネージの活用によって、売り上げを114%に伸ばした事例もあるという。
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