インタビュー
名鉄の撤退で深い溝、シャッター通りだった犬山城下町……なぜ年間69万人の聖地に化けたのか?:地域経済の底力(1/3 ページ)
一時は観光客が激減した犬山市だが、見事なV字回復を見せている。その理由は何なのか?
著者プロフィール
伏見学(ふしみ まなぶ)
フリーランス記者。1979年生まれ。神奈川県出身。専門テーマは「地方創生」「働き方/生き方」。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学院政策・メディア研究科修了。ニュースサイト「ITmedia」を経て、社会課題解決メディア「Renews」の立ち上げに参画。
名古屋駅から名古屋鉄道(以下、名鉄)の快速特急に乗り、30分ほど北上すると犬山駅に到着する。犬山市は、NHKで放送中の大河ドラマ『豊臣兄弟!』でも登場した犬山城や、遊園地「日本モンキーパーク」などがある東海エリア有数の観光地だ。
近年、犬山城の南側に広がる城下町は大きなにぎわいを見せている。100店舗以上が軒を連ね、国内外から多数の観光客が押し寄せる。筆者が訪れた平日午後も、中心部の本町通りでは人々が食べ歩きをしたり、店前に行列を作ったりしていた。
城下町だけではない。日本最古の現存天守を持つ犬山城も常に人が絶えず、週末などは入城するのに1時間以上待つのが当たり前になっているようだ。2025年には年間69万人以上と過去最多の入場者を記録した。
これほどまでに人気が出た秘密を探ろうと、全国から自治体職員が視察にやってくるなど、注目を集めている犬山。しかし20数年前、この街の来訪者数は低迷を極め、地元には諦めの空気が満ちていた。
そこから一体どのようにして再生を果たしたのか。街の活性化に尽力してきた犬山市観光協会の後藤真司事務局長に話を聞いた。
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