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ソニーは、なぜレコードを捨てなかったのか 7年ぶり新プレーヤー投入の背景(5/5 ページ)
ソニーが7年ぶりにレコードプレーヤーの新製品を投入した。ストリーミングが主流の時代でも、なぜ同社はレコード事業を続けてきたのか。拡大するアナログ市場の実態や、若年層に広がる新しい音楽体験を担当者に聞いた。
レコードを聴く体験をいかに引き上げるか
レコード市場が広がりを見せる一方、課題もある。ユーザーの音楽体験を、いかにもう一段引き上げるかという点だ。三浦さんによると、ヘッドフォンとスピーカーでは、音楽体験が根本的に異なり、スピーカーから流れる音は「聴く」というより「浴びる」という感覚だという。
しかし、その体験にたどり着くには、アンプとスピーカーをそろえる経済的なハードルや、置き場所の問題などもあり、踏み出せないユーザーが少なくない。若年層のさらなる拡大も含め、まずはヘッドフォンで気軽に楽しんでもらい、やがてスピーカーへとステップアップしてほしいと、同社は段階的に体験が広がるシナリオを描く。
「今回の2機種で、1人でも多くの人にレコードを聴く体験を届けたい。その中で反響をいただければ、次の展開も考えたい」と三浦さんは語る。アナログだからこそ得られる体験が、新たな文化として根付き始めているようだ。
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