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交通ICから「移行」したバス会社と「共存」を選んだ鉄道グループ――クレカ乗車、九州の2つの解(4/4 ページ)

クレカ乗車が全国に広がるなか、先行する九州の事例は、これから導入を検討する事業者にとって格好の参照点になる。

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Suica対クレカ 「対立」はもう古いのか

 ICを手放した九州産交バスと、ICとの共存を選んだニモカ。2つの事例を取材して感じたのは、Suica対クレカ乗車という対立構図で語ること自体が、もう古いのかもしれないということだ。

 福岡のデータが示すように、クレカ乗車が増えてもICは減らない。どちらも現金を減らす手段として並走できる。考えてみれば、三井住友カードは2025年5月にコード決済で最大の競合であるPayPayとの業務提携を発表している。クレジットカードの国内シェアトップとコード決済のトップが手を組んだように、決済の世界では「どちらが勝つか」より「どう組み合わせるか」が問われる局面に入りつつある。

 一方で、JR東日本は「Suica Renaissance」を掲げ、今後10年でSuicaを大幅にアップデートする計画を打ち出した。2028年度にはセンターサーバー型に移行し、利用者ごとの割引やクーポン配信、サブスク型の鉄道チケットを実現するという。クレカ乗車の強みであったデータ活用や柔軟なサービス設計に、Suica側も踏み込んでくる。

 交通キャッシュレスの選択肢が増えること自体は、利用者にとって悪い話ではない。九州の2つの事例が教えてくれるのは、大事なのは「何で乗るか」ではなく、「乗った先に何があるか」だということだ。

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